卵はそもそも、孵化してヒヨコができる元です。つまり卵にはヒヨコになるまでに必要な全ての栄養素が入っています。また、人体にとってもタンパク質やカルシウム・鉄分など、ビタミンCを除くほぼ全部の栄養素が含まれている「完全栄養食品」です。お肉などの動物性タンパク質よりも消化吸収が良く、他の動物性タンパク質と比較しても、これだけタンパク質やビタミン・ミネラルが豊富に入っている食品は見ることができません。良質のタンパク質食品の代表格です。
「人体はその約60%が水分(但し、ただの水分ではなく、アルブミンやグロブリンなどの免疫タンパク、フィブリノーゲン等の水溶性タンパク質が含まれている)ですが、その次に多いのがタンパク質(全体の約20%、水分を除いた重量の1/2以上とされている)です。全身の細胞、骨(90%がコラーゲン)、筋肉、臓器、酵素、ホルモンなどのほとんどがタンパク質を主 材料にして作られていますので、普段の食事で良質なタンパク質を摂ることが健康への大きなカギといっても過言ではありません。
例えば、肌荒れなどでよく耳にするコラーゲンですが、コラーゲンは肌や骨の“骨格”(建物でいうと基礎になる鉄筋の部分)となるタンパク質です。ですから骨粗鬆症など骨がもろくなっている場合にはカルシウムだけでなく、コラーゲンを摂らないと骨は強化できません。また、免疫機能のほとんどを司る「白血球」もタンパク質が主材料ですので、タンパク質が不足すれば白血球の材料不足で免疫も落ちてしまいます。
このように重要な役割を果たすタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されていますが、卵はその中でも体内で合成できない9種類の必須アミノ酸を豊富に、バランスよく含んでいます。また、必須アミノ酸のバランスを数値化したアミノ酸スコアも、卵は最高値の100を満たしています。ちなみに、植物性タンパク質食品の代表である大豆のプロテインスコアは56ですが、この数値は含硫アミノ酸(メチオニン、シスチン)が少ないためです。それに対して卵にはS(硫黄)を含む含硫アミノ酸が豊富に含まれています。ゆで卵の黄身の外側が薄く緑色がかっていますが、これが含硫アミノ酸です。含硫アミノ酸は体内に溜まった毒素を出してくれる働きをもっています。
ちなみに卵を酸性食品として排斥する人も多いようですが、それは硫黄を含んでいるため、硫酸をつくることにあるようです。私達が口に入れる栄養物質のうち、硫黄の補給源として重要なものは含硫アミノ酸です。卵は含硫アミノ酸が豊富なゆえに酸性食品の汚名を着せられていますが、含硫アミノ酸がなくては結合組織を構成するコンドロイチン硫酸が作れませんので、粘膜や骨などに影響が出ることは免れないでしょう。

